【タイトル】
第66回卒業式 校長式辞【本文】
校庭の桜が次々と花を開き、今日、六砂小を卒業する皆さんを祝福しているように見えます。 第66回卒業式を挙行するに当たり、ご来賓の皆様、保護者の皆様にご臨席をいただき、誠にありがとうございます。卒業生、教職員と共に、心より御礼申し上げます。 卒業生の皆さんは、「歴代の6年生を超えろ」の目標を立て、最上級生としての1年間を送ってきました。すごく高い目標を立てたと思いましたが、それは皆さんの決意を表す言葉でした。皆さんが歴代の6年生を超えようとする中で、一番成長したことは、自分のよさに気付き、自分を大切な存在として思えるようになったこと。周りの人に対しても、自分と同じように思えるようになったことです。 皆さんのよさは、在校生の誰もが認めています。在校生が皆さんのことを語るときには必ず、「優しくて思いやりがある」「かっこよくて頼りになる」という言葉が使われます。皆さんは、六砂小が目指す「下級生の憧れの存在」となりました。もうすぐ中学生になることを不安に思う人がいるかもしれませんが、自ら考え行動したこと、下級生にやさしくしたこと、何事にも諦めずに挑戦したこと、みんなが楽しめる六砂小にしたことに自信をもって、中学生になってください。 これから中学校でも多くのことを学びますが、何のために学ぶのでしょう。ある人は、よい高校に行くために、ある人は将来のためにと言うかもしれません。そのために、中学の先生から教科書の内容を学びますが、皆さんが社会に出る頃には、学んだ知識があまり使われなかったり、役に立たなかったりするかもしれません。そこでぜひ、教えられたことだけを学ぶのではなく、自ら問いを立てて学んでください。 学校の横に「仙台堀川公園」がありますが、なぜ宮城県仙台市の名前が付いているか知っていますか。江戸時代、現在の清澄公園の隣に、仙台藩の深川蔵屋敷があり、堀を利用して仙台から送られた米などを運び入れたことから「仙台堀(せんだいぼり)」と呼ばれるようになりました。その後1965年に砂町運河と合わせて、「仙台堀川(せんだいぼりがわ)」となりました。私たちがよく知る、仙台堀川公園の名前には、こんな由来があるのです。 「そんなこと教科書に書いていない」とか「試験に出ないから知る必要がない」と思うかもしれません。でも、試験に出ることだけを学ぶのは楽しいでしょうか。私が言いたいことは、自ら問いを立て、自ら調べたり、考えたりしてほしいということです。AIの時代に生きる私たちは、AIと知識の量を競っても勝てません。人がAIに勝てるのは、自分で問いを立てることや、新しいものを創造する力です。そしてそれは、これからどんなに社会が変化しても、自分の人生を自分で歩んでいくための力となります。 自分の頭で考える楽しい学びをして、本当に賢い人になってください。 最後になりましたが、保護者の皆様におかれましては、心よりお子様のご卒業をお祝い申し上げると共に、これまでのご支援・ご協力に感謝し、心より厚く御礼申し上げます。 結びに、卒業生の皆さんの益々の活躍と健康を願い、式辞とします。 令和5年3月23日 江東区立第六砂町小学校長 景山 賢治【添付ファイル】
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