【タイトル】
砂町中学校入学式 来賓祝辞【本文】
3月に卒業した子供たちが中学校生活を始めました。そして、砂町中学校には26名が入学しました。今日の入学式で小学校を代表してお祝いの言葉を送りました。他の中学校に入学した5名にも送ります。 <入学式祝辞> 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんは今日から始まる中学校生活に、喜びと期待で胸がいっぱいになっていると思います。小学校を代表してお祝いの言葉を述べるとともに、ある中学生の話をします。 その中学生は恥ずかしがり屋で人の目を気にする性格のため、中学校生活になじめませんでした。部活に入らず、勉強する気にもなれず、仲のよかった友達が新しい友達を増やしていく中、世界中の人に置き去りにされたような気がしていました。 その中学生は、ある日、自分と同じ部活に入っていない同級生を誘い、「バスケットボール部」を作ろうとします。しかし、練習の場所がないこと、顧問の先生がいないことが理由で失敗します。そこで仕方なくテニス部に入りましたが、テニスの楽しさにはまりました。部活に入って新しい友達ができて、その友達と競い合う中で勉強が楽しくなりました。中学2年になって、生徒会長に立候補したころには、人の目が気にならなくなっていました。そして、卒業生代表の言葉を務め、中学を卒業しました。 ある中学生は、大人になって小学校の先生になり、今、中学校の入学式で話をしています。 もし、バスケットボール部を作ろうとしなかったら、今、皆さんの前で話すことはなかったでしょう。しかし、過去を振り返って、あのときの行動が今につながっていると思うことはできても、中学生のときの自分は、未来の自分を知ることはできません。だから皆さんは今、この砂町中学校で、本当にやりたいことを見付けてください。それがいつか、未来の自分につながります。すぐに見付からなくても諦めずに探し続けてください。 保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。子供は心も体も中学時代に大きく育ちます。私も一人の親として学んだことは、親が思うように子供は育たないということ、親が思う以上に育つこともあるということです。お子さんのことを信じて見守り、困っているときは、しっかりと支えてあげてください。 高橋校長先生を始め、教職員の皆様。私たちの小学校を卒業した子供たちは、本当にすてきな、自慢の子供たちです。一人一人のよさを認め、さらに伸ばしてください。 結びに、新入生の皆さんが素晴らしい中学校生活を送ることを願い、お祝いの言葉とします。 江東区立第六砂町小学校長 景山 賢治【添付ファイル】
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