【タイトル】

全校昼会の話9.4 誰もが自由に読書ができる社会に

【本文】

 久しぶりにまとまった雨が降り、今日は少しだけ過ごしやすい気温となりました。休み時間に校庭で遊べないことは残念ですが、こういう日は静かに読書をして過ごしましょう。  今年の7月に「ハンチバック」という小説で芥川賞に選ばれた、小説家の市川沙央(いちかわさおう)さんは、受賞の会見で「読みたい本を読めないのは権利侵害」と話し、読書バリアフリーが進むように訴えました。  今から4年前の2019年に、障害に関わらず誰もが読書できる環境を目指す「読書バリアフリー法」という法律ができました。しかしまだ、全ての人が自由に読書ができる社会にはなっていません。  私は普段メガネをかけていませんが、小説などを読むときにはメガネをかけます。でも、目が見えない人は、どうやって読書をしたらよいでしょうか。また、目が見えても、手を動かせない人は、どうやって本のページをめくったらよいでしょうか。目が見えない人には、点字の本や音声の本が必要です。また、体が不自由な人には、紙の本の代わりに電子書籍があるとよいです。それでも、読みたいと思った本が、すぐに手に入るわけではありません。  みなさんは自由に本を選んで読むことができますが、年を取ったり、病気や事故によって目が見えなくなったり、体が不自由になったりする可能性があります。それでも、年齢や障害に応じて利用できる電子書籍が、できるだけ早く作られて、誰でも読書ができる環境が整っていくとよいと思います。        校長 景山賢治


【添付ファイル】

この記事に添付ファイルはありません。