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全校昼会の話9.19 阪神タイガースの優勝から学んだこと

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 阪神タイガースが、18年ぶりにセ・リーグで優勝しました。阪神の選手たちは、優勝するために特に頑張ったことがありました。それは、相手のチームのピッチャーに4つのボールを投げさせたら1塁に行くことができる「フォアボール」を選ぶことです。ヒットを打っても1塁に行けるのですが、プロのピッチャーが投げる球を打つのは簡単ではありません。大谷翔平選手でも、10回中3回しかヒットを打つことはできません。  ヒットもフォアボールも1塁に行けるのは同じなのに、フォアボールを選ぶことは、ヒットと同じような価値が認められていません。そこで阪神タイガースの岡田監督は、フォアボールもヒットと同じぐらい活躍したと考えて、給料が上がるようにチームのルールを変えました。ヒットを打たなくても、フォアボールを選ぶことでチームの役に立つことができ、活躍が認められるようになったのです。阪神はヒットを打つ確率はセ・リーグで3番目なのに、フォアボールの数は2番に大きく差を付けての1番です。ホームランの数は読売ジャイアンツの半分以下なのに、得点の数はジャイアンツよりも多くなっています。阪神の優勝は、ヒットやホームランに比べて地味な活躍と思われていたフォアボールの価値を高めたことが、優勝した大きな理由とも言われています。  ここまではプロ野球の話でしたが、学校生活に話を変えます。授業中にたくさん発表する人やテストでいつも百点を取る人。行事で活躍する人は、野球に例えるとヒットやホームランになるかもしれません。しかし、自分からあまり発表しない人や目立った活躍をしない人の中にも、野球のフォアボールのような活躍をする人がいます。それは、友達の発表をうなずきながらよく聞いている人や、友達の頑張りを認めたり、応援したりする人です。そういう人が多いクラスは、先生も授業がやりやすいだけでなく、みんなの力が伸びていく、本当によいクラスなのかもしれません。  実は、今日のお話は、俳句の授業をしていただいている土田先生が先日、私に話してくれたことです。そして、土田先生だけでなく、六砂小の先生方は自分が担当するクラスだけでなく、六砂小の子供たちのために、チームワークを大切にして仕事をしていることも、みなさんに伝えておきます。                  校長 景山賢治


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